平成28年一級建築士製図試験の合否ポイントは?<その4>

前回は平成28年一級建築士製図試験の合否ポイントは?<その3>でプランの具体的な内容を説明しました。今回で28年度の製図試験解説はラストです

記事のポイント

  1. 要求室の条件縛りをまとめておこう!
  2. パッシブデザインって何?
  3. まとめ

要求室の条件縛りをまとめておこう!

保育所は採光に配慮し、南側に配置しましょう。といっても屋外遊技場を南側に配置すれば自然と保育所も南側となるでしょう。ポイントとしては間口を遊技場に対して広くとることです。
育児交流室は子育て支援施設のメインの部屋でもあるので南側に配置したほうが良いでしょう。

エントランスホールの親子ラウンジは明るく開放的にしたほうがいいので開口部を大きくとり吹き抜け等を設けるようにしましょう。必ずしも南側に配置なくても構いません。

事務室②はどこが適切だたのでしょうか?受付の近くに配置したほうが管理者の動線が短くなるので1階に設けたパターン。もう一つが、児童館・子育て支援部門の管理を考え2階に配置するパターン。これはどちらでも正解だと思われます。


パッシブデザインって何?

自然エネルギーを利用した設計をパッシブデザインとしています。通風や太陽光などの利用が考えられます。
問題文の周辺条件に「卓越風が夏期が南、中間期が北から」とあるので南北の風の通り道を計画に取り入れられればポイントが高いでしょう。吹き抜けや中庭を設けて記述でもしっかり説明するようにしましょう。
記述問題で「太陽熱、地中熱、井水の内、2つについて利用方法を考慮」とありました。今までにない問題だったので戸惑った受験生も多かったでしょう。太陽熱はソーラーパネルを設置すればいいですが、他の二つはどのようなものがあるでしょうか。地中熱はヒートチューブを用いて地熱を利用した空調ができます。ただ、地熱設備のスペースが必要になるので忘れずに設置しましょう。井水は便所の洗浄水に利用できます。

まとめ

平成28年一級建築士製図試験の合否ポイントを5回に分けて解説していきました。過去の問題を分析することで製図試験の傾向が見えてきます。28年度は床伏図よ要求がありませんでした。おそらく今後も床伏図に代わり3階平面図要求が増えると思われます。
また、近年の出題パターンも分析されてきているので来年当たりは敷地の条件が複雑になったり、設備関連をもっと考えさせるようになるかと思います。

今日は以上です。読んで下さってありがとうございました。
他の年度も解説していますのでよかったら読んでください。

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